首都圏、特に東京に近いエリアに住んでいると、信号も少ない快走路をドライブ~というのは限られてくるが、首都高が近いのならばその問題も解決できる。
普通車であれば300円という最低料金で首都高走り放題となる首都高公式のワザがある。これも色々な所で擦られたネタなのでご存じの方も多いとは思うが、自分なりに噛み砕いてまとめてみたのでお暇な方どうぞ。
300円で本当にいくらでも首都高走り放題、ただし条件はいくつかある
まずどうして食べ放題ならぬ走り放題なんてことが出来るのかというと、首都高の料金制度が実際の走行距離による料金ではなく、入口~出口間の走行可能な最短距離をもとに料金が決まるから。これを首都高は料金距離と呼称している。
目的地まで複数のルート選択が可能になっている首都高は、渋滞や通行止めの際に、混雑する最短経路を迂回して目的地へ向かうことができる。しかし、せっかく迂回したのに走行距離が延びた分、料金も増えてしまっては美味しくないであろう。そのため、入口〜出口間の距離で料金が計算される仕組みになっている。
出発地(首都高の利用を開始する地点)から到着地(首都高の利用を終了する地点)までの区間を結ぶ経路が複数存在する場合は、お客さまの実走行経路にかかわらず、首都高のみを利用する場合の最短経路の距離を料金距離とします。
https://www.shutoko.jp/-/media/pdf/responsive/customer/fee/fee-info/2604_pamphlet_guide.pdf
そして上限と下限の料金も決まっており、普通車であれば上限料金は1,950円(料金距離55.0km)、下限料金は300円(料金距離4.3km)となっている。つまり、入口ICと出口IC間の距離を最小化(4.3km以下に)し、下限料金以内に押さえれば300円周回が可能というわけ。

環状線内発着のケース
ここからは具体例を交えて解説してみる。

C1都心環状線内回りを飯倉から乗り、内回りの芝公園で降りると、当然、ひと区間のみの短距離利用であるから300円である。料金距離を算出すると0.7+0.9で1.6km、4.3km以内に収まっている。
ではこれを芝公園で降りずに、そのまま都心環状線を一周してから芝公園で降りるとどうなるだろうか?

この場合も料金は300円である。これは入口〜出口間の距離(1.6km)で料金計算され、途中の経路は一切考慮されないためである。ちなみに一周と言わず、5周でも10周でも同じ300円だ。
では更に発展して、芝公園で降りずに大黒PAを目指してみる。C1内回り→11号台場線→B湾岸線→大黒PA→K5大黒線→1号羽田線→C1内回りと戻ってきて、内回りの芝公園で降りる。

もう予想がつくかと思うが、これも300円である。つまるところ入口と出口間の料金が300円であれば、どんな経路をとっても300円なのだ。
さて、ここまでは環状線での例だったので、降りるICを通り過ぎて、ぐるっと1周して元の位置に帰ってくる事が出来た。では1周して入口ICの先で降りる事が不可能な、放射状に伸びている路線ではどうなるだろうか?
放射状路線では
例えば5号池袋線のケース。5号は放射線状に伸びてC1とC2に接続しているが、C2よりも外側の末端区間にある中台から5号上りへ、竹橋JCTからそのままC1都心環状線を一周、再び竹橋JCTから5号下りへ戻り、板橋本町で降りてみる。

先との違いは、戻ってくる方向が上下線で逆になっている事だ。5号上りへ入り、5号下りで戻ってくる。これはどうだろうか?
はい…これも300円である。
フルICとハーフICの存在
これをモノにするにはフルICとハーフICが存在するということを理解する必要がある。首都高公式の首都高料金ガイドを参照されたい。
ICを表す白丸があり、その傍に入口を表す青矢印、出口を表す赤矢印が書いてある。例えば浦和北ICを見てみると下り入口、上り出口の2方向にしか出入りができないのでハーフICと言える。

新都心ICを見ると、4方向出入りが可能なので、フルICとなる。

フルICは超便利
フルICは万能選手で、どちらの方向から利用しても走ってきた方向を問われず、上下線、入口出口で料金所が分かれていても、インター名が同じであれば同一の料金所とみなされる。結果、最短の料金距離で済むのだ。

板橋本町は上り出口と下り出口は実際は離れているが、同じ料金所扱い。

芝公園はそれぞれの出入口がかなり離れているが、全て同じ料金所とみなされる。
極め付けは渋谷IC。

渋谷ICの上り出口、下り入口はどちらかというと高樹町ICと言ってもいいくらいの位置にあるのだが、画像中の302と303は同じICと扱われる。
なんだかややこしく感じるかもしれないが、放射路線内で入口ICと出口ICを設定する場合、フルICを必ず含める必要があると覚えておけば良い。
首都高300円ドライブの条件と注意点
以上の条件と注意をまとめてみると…
ETCのみ、現金払い不可
現金払いでは問答無用で1950円払う事になる。
首都高管内のみで完結させる
首都高のICから入り、首都高だけを走り、首都高のICで降りる事。NEXCO管内へ入るのは絶対にNG。アクアラインも該当する。海ほたるは諦めて。
入口と出口を同じ名前のICにしない
恐らくエラーになるか、上限の1950円を徴収されてしまう。
ただし、先程も出てきた3号渋谷線の渋谷ICだけは例外。上下線どちらも入口と出口が離れていること、入口→出口の順で配置されている構造のため。

周回走行しなくても303から流入し、302で流出(同じ名前のICで発着)する事が可能であるためだ。
経路の重複は問題なし
走行ルートは同じ箇所を何回通っても大丈夫だ。極端な話、C1を何周しても良い。一筆書きを意識して走行する必要は全くない。
末端のある放射路線発着ではフルICを必ず含める
放射路線の末端区間であり、環状線のようにぐるっと1周して元の位置に戻ってくる事が不可能な場合は
・ハーフIC流入→フルIC流出
・フルIC流入→ハーフIC流出
・フルIC流入→フルIC流出
のいずれかのパターンで入口ICと出口ICを決めること。
首都高管内での末端区間(入ってしまうと首都高を流出せずに引き返すことが不可能な区間)を黒く塗りつぶしてみたので参考までに。

本線料金所とKK線&Y八重洲線は気にしなくてOK

5号池袋線の志村料金所や、1号羽田線の大師料金所など本線料金所が現在も何箇所か存在するが、通行しても料金精算が行われるわけでは無いので、全く気にしなくてOK。本線料金所をいくつ通ろうが、何回通ろうが前述の料金距離のみで料金が決定するためだ。
東京高速道路(D8)KK線とY八重洲線は2026年現在通行止めなので、以前よりシンプルになっている。将来的に八重洲線がC1都心環状線の一部として運用される予定であるので、その際は周回ルートが変更される場合があるので注意したい。
300円周回可能なICの調べ方
実際に首都高公式の料金案内で検索すれば、本当に300円で済むのか調べることが可能なので活用しよう。
search.shutoko.jp
入口と出口を指定し、どこか離れたICやJCTを経由地として設定する。周回走行可能であれば、料金は同じなのに参考時間が長かったり、遠回りのルートが表示される。


300円周回可能なIC出入り口間の例
ほんの一例なので参考にされたい。入口と出口を逆にしてもOK。
都心エリア
・永福→高井戸
・外苑→代々木
・霞が関→代官町
・富ヶ谷→初台南
・渋谷→渋谷
・本町→上野
・堤通→向島
・箱崎→宝町
埼玉エリア
・さいたま見沼→新都心
・新都心→新都心西
・外環道美女木JCT→浦和南
補足:外環道から美女木JCTを通って5号池袋線上りへ入り周回走行、戻ってきて浦和南ICで降りるルート。NEXCO管理の高速道路を介して首都高へアクセスすることも可能な例。

・新郷→安行
・八潮南→加平
千葉エリア
・浦安→千鳥町
神奈川エリア
・馬場→岸谷生麦
・みなとみらい→横浜駅東口
・幸浦→杉田
・大師→浜川崎
実際に首都高を周回走行する時の注意点
IC閉鎖、工事や通行止め区間の確認を
首都高はETC専用化工事を各所で行っており、ICが長期閉鎖中であったり、夜間や特定の週末など、工事や交通規制などで通行止め区間が発生し、ジャンクションで目的の方向に行けないことがままある。
狙った通りの周回走行が出来ず、通常の満額請求となってしまうことも考えられるので、事前に交通情報を確認すること。
週末のPA閉鎖に注意
週末になるといわゆるルーレット族の対策として、PAが閉鎖されてしまう。閉鎖中は各案内板に「〇〇PA閉鎖中」と表示される。大黒、大井、辰巳、箱崎、芝浦は閉鎖の常連、真っ先に閉鎖される。平和島、南池袋、駒形などは閉鎖されないことが多い。
トイレは計画的に利用したい。
いわゆるルーレット族に注意
主に都心環状線や9号周りの新環状、湾岸線はルーレット族の巣。週末の深夜帯はなるべく右車線を走行しないように。命が惜しければ湾岸線は一番左車線を走ろう。
ブラインドカーブの先の停止車両に注意
見通しが悪いカーブの先に停止車両がいることもある。
管理人が遭遇した例では、C1内回り汐留S字カーブの追越車線の壁際に、転倒したバイクとそれを起こそうとしているライダーがいたことだ。中央の車線を走行していたので危険な目には遭わなかったが、後続車が何台かいたのでハザードは点灯しておいた。
見通しが悪い首都高は、自分がいつ当事者になってしまうか分からないので注意を払おう。
万が一の時の備えを
路肩がなくカーブで見通しの悪い首都高。故障や事故などトラブルの際は二次災害防止のため、非常信号器具や三角表示板を必ず使用すること。持っていない人は必ず車に積むようにしよう。
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