信号待ち、渋滞中等、停車時にふと対向車のドライバーを見ると、時折ギョッとするようなハンドル(ステアリング)の持ち方をしているドライバーを見かけます。
何故、僕が「ギョッと」するのかというと、とても危険だからです。どんな握り方が危険なのか、何故危険なのかと合わせて見てみましょう。
こんな持ち方は危険!
1. 片手12時持ち
グランツーリスモ用に買ったハンドル型コントローラーの出番だ!
右手で12時の位置、左手はアームレスト等に腕ごと置いてブラブラ。
これに加えて、体が助手席方向へ傾いていると、もう「DQN」にしか見えません。僕はバックミラーにこのような車が映ると、その車は先に行かせることにしています。だって追突されたくないし…
そもそも、何故片手ハンドルが危険なのか。それは緊急時にハンドルを大きく、そして素早く切れないからです。(危ないと思ったら基本すぐブレーキですよ)精々半回転くらいが限界です。なんとか大きく切れたとしても、その後の車の進路を立て直すには、反対方向へ同じ切れ角を与えなければいけませんよね。
仮に子供の飛び出しを避けられたとしても、車の進路を戻せずに、他の車や歩行者、ガードレールに突っ込んでしまうかもしれません。
2. 内掛けハンドル(逆手ハンドル)
これも片手ハンドルです。 この持ち方をして、素早くハンドル操作ができるのでしょうか?そもそもクラクション鳴らせなくないですか?
万一衝突した時、片腕めがけてエアバッグが展開するので、それはそれはおぞましい事になるでしょう…。
この持ち方は「パワーステアリング」(以下パワステ)がそれほど普及していなかった頃に、重たいハンドル(重ステ)を少ない力で操作するために普及していた持ち方です。パワステが全車標準装備となった昨今、このような持ち方をする必要は全くありませんよね。
3. 両手12時持ち
ヤバイやつ(笑)実際に見かけると正直笑ってしまうくらい変な握り方です。でも、そこそこ見かけるんですよね…(´・ω・`)
2本の腕が凄く近いので、実質片手ハンドルと同じです!素早く、かつ大きく切れないし、対向車から見ても悪い意味で目立ちます。
試しにマネてみたことがあるんですが、ちょっと体が揺れただけでハンドルがブレて車が左右に蛇行するし、そのせいで自然と腕に力が入るし、凄く疲れる握り方です。普段の10倍は疲れます!やってる人はMなんでしょうか。
4. 手のひらでクルクル回す
片方の手のひらをハンドルに当ててクルクル……回す力が少なくて済む、タイヤが細い軽自動車で主に可能な方法です。
…これ、ハンドル持ってないですよね。手のひらを当ててるだけです。
駐車場で据え切りが必要な時など、限定して使うのであればいいのではないかと思います。公道でこの持ち方はやめましょう!カッコ悪いですよ!
では、どのような持ち方ならいいの?
基本は教習所で習うクロスハンドルでいいかと思います。もちろん両手持ちですよ。
もしくは、「死なないための運転術」で有名な、プロドライバーの中谷明彦さんもオススメする、以下の操作方法もあります。送りハンドルに近いですが、両手の操作範囲を明確にしています。
中谷さんは、実際のレースで危機的状況からクルマを立て直している方なので、説得力がありますよね。
ハンドルは両手持ちが基本です!
公道では何が起こるか分かりません。とっさの判断が生死を分けることもあります。シフト操作の場合などを除いて、両手でしっかりハンドルを持って運転しましょう。
皆様安全運転でお願いします!