GRヤリスと劇的車生活

クルマだけでなくいろいろやってます

劇的車生活

PS4Pro(CUH-7200)清掃とCPUグリス塗りなおし

f:id:kyoro32634g15:20200517185214p:plain

PS4Pro(CUH-7200)の分解清掃備忘録。

きっかけ、それは突然に

ある日のこと、エースコンバット7にて石油備蓄タンクを大量に破壊するミッションをプレイしていたら、突然ドライヤーのようなブォォオオン↑というけたたましい騒音が部屋に鳴り響いた。それがPS4Proのものだと理解するまでに、そう時間はかからなかった…………。

石油タンクを破壊した時に画面いっぱいに爆炎のエフェクトが出るが、これの負荷がかなり高いらしく、内部の温度が急上昇してファンが全開運転を始めてしまったようだ。

同じ状況のミッションは過去に何度もプレイしたが、ファンが爆音を出したのは今回が初めて。内部に蓄積された埃での通気性悪化や、CPUグリスが乾いてしまって熱伝導性が落ちているのか?と思い、このままでは夏を乗り切れるか不安なため、分解清掃に手を出してみた。

PS4Proの分解

分解清掃するPS4Proの型番はCUH-7200。2018年12月購入。

f:id:kyoro32634g15:20200518190500p:plain
今回YouTubeにあるSONY公式の分解動画を参考にしたが、その動画内で分解しているものはCUH-7000のようで、ビスの本数や基盤の形など細かい部分が異なっていた。他にCUH-7100という型番もあるが、そこまで大きな差は無いはず。

 

必要な工具

T8 いじり止めトルクス(ヘックスローブ)ドライバー

 

必需品。これがないとカバー開くことすらできないので1本用意しよう。

H型 No.1 プラスドライバー 

いわゆる小さい普通のプラスドライバーでOK。

エアダスター

 

内部のホコリを飛ばすため使用。

CPUグリス

今回はシルバーグリスといわれる熱伝導性能に優れたものを使用する。ちょっと量に対して割高だが、どうせ手間をかけて分解するならいいものを使いたい。PCのオーバークロックにも使われるモノを用意した。

その他クルマ用の内装はがしや、ビスをまとめておくための小皿、マイナスドライバー、ピンセットなどあると作業性アップ。

 

作業工程

分解は保証が無効になるだけでなく、有償修理も受けられなくなる。分解は自己責任にて行ってほしい。

ストレージ(HDD or SSD)の取り外し

f:id:kyoro32634g15:20200517192825p:plain

必ずPS4の電源を切ってコンセントプラグを抜いてから作業すること。スタンバイモードのままになっていないか確認。

最初にハードディスクまたはSSDを取り外す。これは公式の説明にもあるので割愛。ここで難しそうだと感じる方は分解清掃に手を出さないほうがいい。

下側カバーの取り外し

f:id:kyoro32634g15:20200517193829p:plain

封印シールは剥がしたら最後、保証とはサヨナラだ。問題ない方のみ進めてほしい。

本体後ろの封印シールを2か所剥がす。ピンセットなどで端をめくると剥がしやすい。

f:id:kyoro32634g15:20200517193237p:plain

シールを剥がすとT8が1本あるので外す。SONY公式の分解動画(CUH-7000)ではビスが3本あるが、CUH-7200では1本に減っていた。

f:id:kyoro32634g15:20200518195515p:plain

ビスを外したら本体下側のカバーを外す。

これが一番大変な気がする…。写真のようにビスがついていた所をマイナスドライバーでこじって少しづつ広げていくのが確実か。焦らず慎重に。

傷がつくのが嫌な人は、マイナスドライバーにビニールテープやガムテープ等厚みのあるテープを巻くと良い。

電源ユニット固定ビスの取り外し

f:id:kyoro32634g15:20200517193302p:plain

下側カバーが外れたら、図の赤丸、マザーボードを貫通しつつ電源ユニットを固定しているT8を2本外す。

表側カバーの取り外し

f:id:kyoro32634g15:20200517193337p:plain

次は表側のカバーを取り外す。

赤丸の部分(SONYとPS4のロゴがある辺り)を本体上側に引っ張るとツメが外れる。次に緑矢印の方向へスライドさせるとカバーが外せる。

かなり力がいるので写真のように工具を使っても良い。ここでは車用の内装はがしを使用

電源ユニットの取り外し

f:id:kyoro32634g15:20200517195154p:plain

初めて分解する人はホコリまみれの汚いファンとご対面して面食らうと思うが、先に進む。電波干渉を防ぐための金属製シールドを外す。赤丸のかなり長いビス2本で固定されている。

f:id:kyoro32634g15:20200517195133p:plain

さらに隣のビス2本を外す。ピッタリ嵌っているので、端をもって少し揺らすと電源ユニットが外れる。裏側にコネクタと端子がついているので、一気に引き剥がさずある程度のところでストップ!

f:id:kyoro32634g15:20200517193410p:plain

コネクタがあるので外す。引きちぎらないように注意しつつ、左右にグリグリしながらゆっくり引っ張ると取れる。

赤丸の隣の金属2本の棒は電源供給プラグ。これを曲げたりしてしまうと正常に動作しなくなってしまう恐れがあるので注意。

ケーブル類の取り外し

f:id:kyoro32634g15:20200518201009p:plain

本体を裏返し、基盤側の分解へとすすむ。Wi-Fiアンテナにつながっている配線3本を外す。軽い力ではめ込んであるだけなので、グリグリと優しく取り外す。配線の取り回しなどは写真を撮っておくと組み立ての時に役に立つ。

f:id:kyoro32634g15:20200517193743p:plain

次にリボン状のケーブルを外す。青いベロ部分を持って、左右にグリグリすれば外すことが出来る。緑〇の幅広ケーブルは黒い部分がロックになっているので、ロックを上に起こすとケーブルを外せる。

f:id:kyoro32634g15:20200517193729p:plain

こちらのケーブルとコネクタも忘れずに。

シールド&マザーボード固定ビスの取り外し

f:id:kyoro32634g15:20200517193456p:plain

基盤とシールドを固定しているビスをすべて外す。赤丸がT8、緑がプラスねじ。

シールドの取り外し

f:id:kyoro32634g15:20200517193515p:plain

ビスが全て取れればシールドを取り外すことが可能。

マザーボードの取り外し

f:id:kyoro32634g15:20200517193533p:plain

ここから先はCPUグリスが無いと元に戻せなくなるので注意。CPUグリスが無い方はここまで。

CPU固定部の金具を取り外す。プラスネジ2本。

f:id:kyoro32634g15:20200517193544p:plain

マザーボードを外す。本体背面部分のHDMI端子やLANポートが筐体とひっかかり外れにくいこともあるので焦らず。

写真の赤丸部は電源ユニット取り外し工程で出てきた電源供給プラグ。これを曲げると不具合の原因となるのでマザーボード取り外し時は注意。

CPUグリスの塗りなおし

f:id:kyoro32634g15:20200517193612p:plain

古いCPUグリスをふき取る。1年半使用後のグリスの状態は完全に乾いてはいないが、触っても手につかない程度には固まっている。ウェットティッシュや、毛羽が出ないショップタオルなどを使うと綺麗にふき取ることが出来る。

 

f:id:kyoro32634g15:20200518203746p:plain

工場出荷状態の塗り方。なんだか雑??

グリスをふき取ったらこのタイミングでエアダスターを使って各部の清掃をすると良い。清掃終了後、いよいよグリスを塗っていく。

f:id:kyoro32634g15:20200517193647p:plain

適量出して塗り広げる。

f:id:kyoro32634g15:20200517193701p:plain

こんな感じでOK。工場出荷状態ではみ出してるのでそんなに神経質になることもないだろう。基盤のほかの部分にグリスがつかないように注意。

組み立て

あとは逆の手順で組み立てを行う。配線の取り回しや、ネジをなめないように注意しながら作業しよう。

作業後はファンの爆音がなくなった

同じようにエースコンバット7で石油備蓄タンクを大量に破壊するミッションをプレイしてみる。石油タンクを破壊した時の爆炎エフェクトの中を飛びぬけても、以前のようにファンが高速回転することは無くなった。