トヨタのGRブランドが子会社であるダイハツにもラインアップされ話題を呼んだコペンGR SPORT。これにより、コペンは「コペン スタンダード」、「コペン S」、「コペンGR SPORT」の3種類が存在することになります。3モデルの違いは何か、目指すところはどこにあるのか纏めてみます。
モデルごとの違い
コペン STANDARD
標準モデルである「スタンダード」。価格もいちばんお求めやすい1,974,500円(5MT)から。
標準モデルとはいえ、D-Frame(Dフレーム)と呼ばれる鍛え上げられたボディモノコックは、初代コペンと比べて曲げ剛性が3倍、捩り剛性は1.5倍に強化されています。
自動で開閉する「アクティブトップ」を全車に装備し、プレミアムな軽スポーツになっています。
普段使いではSTANDARDでも充分そうですが、では「S」はどうなのか?
コペン S
STANDARDにプラスして、ビルシュタイン製ダンパー、MOMO製ステアリング、専用RECAROスポーツシートを装備したモデルが「S」。加えてメーカーオプションでBBS製鍛造アルミホイールとフロントLSDがセットになった「アルティメットスポーツパック」を選ぶことも可能(5MT車のみ)。
ビルシュタイン製ダンパーを装備していることで、その乗り味はSTANDARDよりも硬く、サーキット走行にも耐えうる硬派な仕様になっています。
コペン GR SPORT
トヨタ コペン GR SPORT | トヨタ自動車WEBサイト
トヨタブランドの名前を名乗り登場したGR SPORT。これはSTANDARDをベースに、エンジンなどのパワートレイン関係には手を加えず、ボディの補強やサスペンションの専用化、空力パーツ等によって乗り味の違いを出しています。
フロントLSDが標準装備という点もチェック。
走行シーンで見る違い
コペン STANDARD
実は販売の8割がCVT車だとか。普段の街乗り、ドライブコースで手軽に楽しむならSTANDARD。ワインディングも街乗りもそつなくこなせ、経済性も良好。遊び、趣味の車にピッタリだと思います。女性の方が乗っているのも見かけるので、スポーツカー入門にも最適でしょう。
コペン S
サーキットに持っていっても破綻しないガチガチに固めた脚は、街乗りではきついかもしれません。逆に言えば、サーキットやワインディングを走る比率が高い人はSがおすすめ。LSDや軽量ホイールの設定もあり、走行性能重視という人は迷わずS。
コペン GR SPORT
SANDARDよりは硬めの脚だがSほど硬くはないGR SPORT。ワインディングは好きだがガチガチのスポーツドライビングを求めるわけではない人、高速道路の走行が多い人はGR SPORTが良さげ。しなやかな足回りと標準装備のLSD、各種空力パーツで、峠も高速道路も楽しめそう。
価格の違い
コペン STANDARD
- 1,886,500円(CVT)~
- 1,908,500円(5MT)~
(Ceroのみ55,000円高)
MTとCVTで2万円の価格差アリ。経済性で選ぶならばSTANDARDのCVTモデルでしょう。手軽にスポーツできます。
コペン S
- 2,090,000円(CVT)~
- 2,112,000円(5MT)~
専用装備であるビルシュタインダンパー、レカロシート、MOMO社製ステアリングを奢って価格差は20万3500円。通常レカロは一脚10万円することもあるのでバーゲンプライスだと思います。
ちなみにメーカーオプションのフロントスーパーLSD(5MTのみ)単体が33,000円、BBSアルミホイールが202,400円、両方セットになった「アルティメット・スポーツパック」が224,400円となっています。パックのほうが若干オトク。
(参考)アルティメット・スポーツパック装着車の価格
- 2,336,400円(5MT)
コペン GR SPORT
- 2,380,000円(CVT)~
- 2,435,000円(5MT)~
実はS+アルティメット・スポーツパックを装備したよりも高価なGR SPORT。RECAROシート、BBSアルミ、フロントブレース&センターブレース&空力スパッツ装備、LSD(5MT)でSTANDARDより526,500円高い(5MT)。まさに高いとみるか安いとみるかさてどっち?
コペンはお手軽派から本格派まで懐が深いスポーツカー
コペンは3つのモデルがありますが、どれもハッキリとした得意分野の違いがあり、意外と選びやすいクルマと言えるのではないでしょうか?